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自民新執行部発足 安倍総裁「強力な布陣」

2012年9月29日 2:06
自民新執行部発足 安倍総裁「強力な布陣」

 28日、自民党の新たな執行部が発足した。幹事長に石破茂前政調会長、政務調査会長に甘利明元経産相、総務会長には細田博之元官房長官が就任した。この他、小泉進次郎氏の青年局長留任が決まった。

 安倍総裁は会見で「自民党は民主党とは違い、経験に裏打ちされた責任感を持っている。その観点から、重厚な新執行部を構成した」と胸を張った。また、安倍総裁は「政権を奪還するための強力な布陣です。日本を取り戻す内閣、今回の総裁選のテーマを実行に移す執行部である」と述べた。

 まず石破幹事長は、総裁選で地方の党員票の過半数を獲得した人気を、次の総選挙に結びつけたい狙い。ただ、赤字国債発行法案への対応など、解散戦略において安倍総裁とややズレがある他、「一匹オオカミ」とも言われる石破氏に「党内をまとめられるのか」との懸念の声もある。こうしたことから、補佐役の幹事長代行に、安倍総裁の側近で党人派の菅義偉元総務相を起用した。

 さらに幹事長代理には、総裁選で石破氏を支持した鴨下一郎元環境相を充ててバランスを取っている。また、今回も副総裁ポストを残し、高村正彦元外相が就任した。高村副総裁は、ややリベラルで中国との太いパイプを持つことが起用の理由。

 一方、政調会長と総務会長人事は、論功行賞型といえそうだ。甘利政調会長は、安倍陣営で選対本部長を務め、細田総務会長は町村陣営だったが、決選投票ではそろって安倍氏を支持した。

 これで陣容も固まり、来週からはいよいよ野田首相を解散に追い込む戦いに本腰を入れることになる。