２６日に行われた自民党総裁選挙で、安倍元首相が決選投票の末、新しい総裁に選ばれた。２８日にも新たな執行部を発足させ、決選投票を争った石破前政調会長を党の要職に起用する考え。

　総裁選は、党員票の過半数を獲得して１位となった石破氏と２位の安倍氏による４０年ぶりの決選投票となり、最終的に安倍氏が議員票の多数を得て、第２５代総裁に選出された。

　当選後の挨拶で、安倍氏は「責任をしっかりと胸に刻んで、政権奪還に向けて皆さんと共に全力を尽くしていく」と話した。

　今後は党の執行部人事が焦点となる。安倍氏は会見で、石破氏が党員票の過半数を獲得したことを「重く受けとめる」として、幹事長などの要職に起用する考えを示した。２８日にも新たな執行部を発足させたい考えで、石破氏も打診された場合には応じる考えを示している。

　また、会見では、「社会保障と税の一体改革」を進めるべく、民主・自民・公明の３党党首会談に応じる考えを示した。臨時国会での赤字国債発行法案などへの対応については、「我々も一切応じないというつもりはない」とした上で、「野田首相も近いうちに解散という約束をしている。お互いに紳士協定で約束を果たすことが求められている」と述べ、年内の解散が約束されれば、法案成立に協力する考えを示した。