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首相と谷垣総裁の合意は白紙~民主党幹部

2012年8月30日 7:15
首相と谷垣総裁の合意は白紙~民主党幹部

 野田首相に対する問責決議案が29日、参議院本会議で採決され、可決された。国会審議はほとんど空転する見通しで、来月下旬に予定される民主党代表選挙と自民党総裁選挙に向けた動きが激しくなりそうだ。一方、民主党からは、「近いうちに国民の信を問う」とした自民党・谷垣総裁と野田首相の合意は白紙に戻った、などの声が出ている。

 野田首相への問責決議案は「国民の生活が第一」などの野党が提出したもので、消費税増税法への反対などが主な提案理由だった。このため公明党は採決を棄権したが、自民党は可決させることを優先し、賛成した。

 谷垣総裁は、あくまで衆議院解散に追い込むための対応だと説明したが、与党からは批判の声が出ている。

 問責決議に法的拘束力はないが、30日以降、国会審議はほとんど空転する見通しで、野田政権の国会運営への影響は大きいものがある。

 一方、民主党幹部はそろって「近いうちに国民の信を問う」とした谷垣総裁と野田首相の合意は白紙に戻った、との考えを強調している他、首相に近い議員も「今の国会での解散はなくなった」との見方を示している。

 政界は今後、解散・総選挙の時期をにらんだ与野党の対立が続く一方、来月下旬に予定される民主党代表選挙と自民党総裁選挙に向けた動きが激しくなりそうだ。