米大統領選“かつてのオバマ支持者”に注目
アメリカ・フロリダ州で行われている共和党の全国大会で28日、ロムニー前マサチューセッツ州知事が大統領候補に正式指名された。選挙に向けてロムニー陣営が注目するのは、「かつてのオバマ支持者」だ。
共和党大会は28日、ロムニー氏が正式に大統領候補に指名され、本格的にスタートした。フロリダ州タンパには全米から党員や支持者が集まり、にぎわいを見せている。党大会期間中、市内のホテルがほぼ満室ということで、共和党支持者は一部屋に数人で滞在している。
ホテルの一室に仲間と共に滞在しているマット・パプケさん(36)は、アメリカ・アリゾナ州から車で3日かけてタンパにやってきた。しかし、元からの共和党支持者ではない。
「4年前の選挙では、アメリカにとって良いことが起きると思い、とても幸せだった」-前回の大統領選挙では多くの若者と同じように、わかりやすい言葉で「変革」を語るオバマ大統領に強くひかれていたパプケさんは今、次のように語る。
パプケさん「経済も悪化した。僕の周りには失業した人もいるし、(僕の住んでいる町では)6割が空き家。彼はうそつきだ」
この4年間でオバマ大統領に失望した有権者は少なくない。それは若者やヒスパニック、黒人にも広がっている。
オバマ大統領を支持していた男性「正直言って、僕も黒人だから、初めての黒人大統領に投票した。でも、何も変わらなかった」
対するロムニー陣営は、こうした人たちにターゲットを絞り、若者のボランティアなどを動員して支持を呼びかけている。かつてのオバマ大統領支持者をどれだけ切り崩し、取り込むことができるのかが、選挙戦の鍵を握っている。