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首相周辺、自民党側に「10月解散」を示唆

2012年8月23日 18:36
首相周辺、自民党側に「10月解散」を示唆

 今の国会の会期末まで2週間余りとなったが、今月8日に行われた野田首相と自民党・谷垣総裁の党首会談を前に、首相に近い複数の民主党議員が、自民党側に10月解散を示唆していたことが明らかになった。

 自民党・谷垣総裁の側近である逢沢一郎総裁特別補佐は、23日昼に行われた古賀派の会合で、「首相に近い複数の方々から『首相は今国会は閉めて、秋の国会が召集された時に解散と思っているのではないか』という話を聞いた」などと話した。党首会談を前に、10月解散の可能性があることを野田首相側から伝えられていたことを明らかにしたもの。

 これについて谷垣総裁は23日午後、「いろいろな人がいろいろなことを言うから、その解釈、示唆したのかどうか、なかなかいろいろなことを言い出すと訳がわからなくなる。一刻も早く解散すべきということ」と述べた。

 自民党執行部はあくまでも今の国会での解散を求めているが、党内では10月の臨時国会冒頭の衆議院解散、11月上旬に総選挙との観測が強まっている。来月下旬に行われる予定の自民党総裁選に向けては「近いうちに」というだけで、会期中に解散に追い込めなければ谷垣総裁の再選は困難という見方が大勢だが、今回の情報が解散への雰囲気作りとなり、谷垣総裁にとって有利に働くという見方もある。

 一方、民主党執行部には解散の先送り論も根強くある。自民党は、来週にも野田首相に対する問責決議案を提出する構え。野田首相を解散に追い込めるかどうか、谷垣総裁にとっても正念場を迎える。