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参院本会議で消費税増税法など可決、成立

2012年8月10日 20:34
参院本会議で消費税増税法など可決、成立

 野田首相が政治生命をかけるとしてきた消費税増税法などが10日午後、参議院本会議で可決、成立した。

 民主党は分裂し、野田首相は大きな痛手を負った。しかし、「決められない政治から脱却する」との主張を曲げず、自民党・谷垣総裁からの信頼を辛うじてつなぎとめることで、ついに成立させた。

 採決では民主党から6人が反対票を投じたが、民主・自民・公明の3党などの賛成多数で可決された。成立した「社会保障と税の一体改革」関連法は、消費税の税率を14年4月に8%、15年10月に10%まで引き上げることを柱としている。

 また、3党で意見が分かれている年金や医療制度については、有識者らによる国民会議をつくり、1年以内に結論を出す。

 法案の成立後、「近いうち」に行うとした衆議院の解散時期が焦点となるが、野田首相は今後、国民生活に影響を与えかねない赤字国債発行法案の成立や、違憲状態となっている衆議院の「一票の格差」是正、さらに、議員定数の削減などを目指す考えを示している。

 これに対し、自民党は、今国会で解散に追い込もうと対決姿勢を強めることが確実で、合意するのは容易なことではない。政局はお盆明けから、解散の時期を強く意識しながら、与野党の激しい攻防が始まる見通し。