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王子製紙、中国工場の操業再開

2012年7月31日 19:24

 製紙大手「王子製紙」は31日、中国・江蘇省で28日に起きた大規模デモの影響で中断していた工場の操業を再開した。

 江蘇省では、王子製紙などが進出している工場団地から排出される水を、排水管を通じて海に流すための工事を地元政府が進めていた。王子製紙は「排水は中国の基準にあったもので水質に問題はない」としていたが、住民たちの多くが「排水には発がん性物質など有毒な成分が含まれ、健康被害が及ぶ」などと捉えて反発。大規模な抗議デモの結果、工事の撤回が決まっている。

 王子製紙は改めて、ホームページ上で排水の安全性に問題がないことを強調。デモのためにストップしていた工場の操業を31日から再開させた。王子製紙は、今回のデモが及ぼす中国事業への影響などについて、今後、調査する方針。