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森元首相 突然「引退…」残念?望ましい?

2012年7月24日 19:41
森元首相 突然「引退…」残念?望ましい?

 今週、永田町に驚きのニュースが飛び込んできました。自民党・森喜朗元首相が次の衆議院選挙に出馬しない意向を表明したのです。森元首相は「かねてから引退を考えてタイミングをはかっていたんだけども、ちょうど息子の一周忌でこれを逃すとタイミングがなくなるから言おうと決めました」と語ったといいます。

 当選14回を数える、重鎮の引退だけに政界からは様々な反応がありました。自民党・山本一太議員は「やはり世代交代は必要ですから、日本の政治のためには私は望ましい姿じゃないかなと」と語りました。また、自民党・茂木政調会長は「総理を経験され、国際的にも様々な人脈をもち、こうした経験や知恵は内外の諸課題を解決していく、政治を立て直していく、こういう意味で大変貴重だと思っている」と話しました。自民党内には慰留する動きもありますが本人の意志は固いということです。

 一方、現職の首相である野田首相はきょうも厳しい批判にさらされていました。民主党・川上義博議員が「(民主党は)割れて砕けて裂けてしまった。これ以上だと、散ってしまう可能性がある」とただしたのに対し、野田首相は「一体改革の審議も含め、党が一致結束して対応できるよう、全力を尽くしたい」と答弁しました。

 離党者が相次ぐなど、厳しい状況が続く野田首相ですが、先週、思わぬ激励がありました。自民党・馳議員から色紙を渡されたのです。なんて書いてあるのでしょう…。「耐えて克て!!野田総理がんばれ」と書いてあるのが読めました。いったい、誰からの色紙でしょうか。馳議員のブログを見てみると、なんと、あの色紙を持つのは全日本プロレスの武藤敬司選手でした!大の格闘技好きの野田首相だけにこの激励はうれしかったのではないでしょうか。

 国会で激励を受けた野田首相ですが、22日には母校、早稲田大学で講演を行いました。学生から質問も受けましたが、中にはこんな質問も…。「総理大臣になって国民から数々の不満をぶつけられてきたと思うが、逆に総理大臣は国民に対して不満や怒りを感じているのか?」。これには野田首相も「国会審議でもいろんな答弁してきたが、今のは一番、きつい質問ですね」と苦笑い、そしてこう答えました。「常に怒りの対象、おしかりの対象、批判の対象になるのが私の役割だ。でも、それが逆に言うと仕事だと思う。だから国民の皆さんにうらみつらみはありません(笑)」「批判を受けながらも、やらなければならないことはやっていきたいと思う」と、ここでも消費税増税法案の成立に強い意欲を示した野田首相。最後は校歌を歌い、「フレ!フレ!野田!フレ!フレ!野田~」とエールを送られました。母校での激励に満面の笑みの野田首相。しかし、その前途には消費税増税法案などの審議に加え、オスプレイ配備の問題など課題山積です。