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線量計細工、福島第一作業員が被ばく量偽装

2012年7月21日 21:15
線量計細工、福島第一作業員が被ばく量偽装

 福島第一原発の事故の収束作業で、一部の作業員が被ばく量を少なく装うため線量計に細工をしていたことがわかった。福島労働局は、労働安全衛生法違反の疑いがあるとして、関連会社などを立ち入り調査した。

 去年12月、廃炉に向けた作業を下請けしている福島・郡山市の会社「ビルドアップ」の役員の指示で、作業員数人が被ばく量を少なく装うため鉛のカバーで覆われた線量計を、線量が高い1号機西側の高台エリアで約3時間使ったという。作業員の被ばく限度は年間50ミリシーベルトだが、被ばく量が少ないほど、長く廃炉に向けた作業などに携わることができる。

 福島労働局は、労働安全衛生法違反の疑いがあるとして、ビルドアップや工事の元請け会社である「東京エネシス」の原発の敷地内などにある事務所に立ち入り調査をし、被ばく管理に関する資料を調べている。