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和歌山市で記録的な大雨、床上・床下浸水も

2012年6月22日 18:54
和歌山市で記録的な大雨、床上・床下浸水も

 活発な梅雨前線の影響で、和歌山市では21日夜から22日朝にかけて記録的な大雨が降り、和田川流域の広範囲で冠水したため、住宅の床上浸水などの被害が出た。

 和歌山市では、22日午前5時までの24時間に179ミリの雨が降った。6月としては観測史上最も多い雨量を記録し、広い範囲で冠水した。市のまとめによると、22日午後3時現在、住宅27棟が床上浸水、75棟が床下浸水している。午後になって水は徐々に引き始め、住民は片付けに追われていた。

 市の中心部から南東約5キロの和田川流域では21日夜から続く雨で川が増水し、本来、川に流れ込むはずの水が用水路からあふれ、付近の田畑や家屋に浸水被害が出た。市はポンプを使って用水路から川へ水を流す作業を行っていて、水は22日中にもほぼ引く見込み。

 近くの住民によると、和田川流域は江戸時代から田んぼと水路が張り巡らされていて、川が水路より高い場所を流れていることから、非常に水はけの悪い地域だという。09年11月の集中豪雨の際にも、今回と同じように川は決壊していないのに用水路から水があふれ出し、流域で浸水の被害が発生している。

 また、線路の砂利があふれた水に流され、始発列車から運休が続いていた「和歌山電鉄」の貴志川線は、22日午後に復旧作業が完了し、運転を再開した。

 今回の大雨でケガ人や犠牲者はなく、住民はほぼ通常の生活を送っているという。