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厚労省職員、必要な決済をせず契約締結

2012年5月31日 20:52

 厚労省は、職員が事業者との契約の際に必要な決済を行わずに上司のハンコを無断で押して契約を締結していたとして、担当職員ら5人に減給などの処分を行った。

 厚労省によると、今年3月、臨床研究に関連するシステム運営の事業で、システム開発業者との契約の際、医政局の当時の係員が必要な決済などを行わず、本来であれば局長印を押す部分に自ら保管していた課長印を押して契約を結んでいたという。今年4月、事業者からの支払いの依頼があった際に必要な決済などが行われていないことが判明した。担当の係員は「事務処理が遅れていて事業者に催促されたため、早く処理をしなくてはいけないと思った」と話している。

 厚労省は、この係員を減給3か月にするとともに、監督責任を怠ったとして当時の上司4人にも減給や厳重注意などの処分を行った。また、現在の厚労省の公印規定では、公印の保管者は定められていないため、厚労省は再発防止策として規定を改正し、管理担当者を係長以上にあらかじめ決めるなど、管理体制の強化と適正な事務処理の周知徹底を図るとしている。