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民主党、消費増税法案修正の協議を呼びかけ

2012年5月31日 18:32
民主党、消費増税法案修正の協議を呼びかけ

 平行線に終わった野田首相と民主党・小沢元代表の30日の会談を受け、民主党は31日、消費税増税法案などに関する修正協議を正式に野党側に呼びかけた。

 民主党・城島国対委員長は31日、国会内で、自民党や公明党に、消費税増税法案などに関する修正協議を正式に申し入れた。

 自民党は31日、石原幹事長ら幹部が会合を開き、修正協議に応じる条件として、問責決議を受けた田中防衛相と前田国交相の交代と、会期内の衆議院での法案採決を求める方針を確認した。谷垣総裁は「議論を延々先延ばししていこうというのであれば、これはなかなか協力できるということにはなりません」と述べた。

 これに対し、野田首相は、自民党の協力を得る方向に軸足を移し始めるもようで、問責決議を受けた2閣僚の交代を含む人事を検討していることに加え、来月中旬には法案の採決を行いたい考え。

 一方、党内融和を目指す民主党・輿石幹事長は31日、「修正協議ということになれば、修正協議がいつ終わるのか、それを見ないでこの日に採決するぞと言う方がおかしい」と述べ、採決の日程を決めることに慎重な姿勢を示した。

 今国会の会期のうちに採決に踏み切るかどうかについて、野田首相側と輿石幹事長との間に温度差があるようにも見える。この2人は6月1日に詰めの協議を行う方向で、自民党も会談を注視している。

 野田首相周辺は「小沢氏とは一致点を見いだせる余地がないことはわかった。次にシフトすべきだ」と話している。小沢氏の協力が得られていない上、修正協議も呼びかけたばかりで、合意への道筋はまだ見えない。会期末まであと3週間となり、野田首相にとって、まさに先送りできない決断のタイムリミットが迫っている。