野田首相は２７日、札幌市で開かれた全国郵便局長会の総会に出席し、改正郵政民営化法が成立したことを政権の成果としてアピールした。

　野田首相は、小泉元首相が進めた完全民営化路線について「地域の絆が断ち切れた。お年寄りの命綱が切れた」と弊害を指摘した上で、路線を見直す内容の改正郵政民営化法が成立したことをアピールした。

　また、郵便局が地元の高齢者の世帯などに「赤いハンカチ」を配って行う地域密着型のサービスを引き合いに出し、赤いハンカチを振りながら、「この法案の成立を機に、もう一回、皆さんと共に国民の幸せを実現しようじゃありませんか」と訴えるパフォーマンスも見せた。

　現職の首相が全国郵便局長会の総会に出席するのは初めてということで、次の衆議院議員選挙をにらんで関係強化の狙いもあるものとみられる。