×

消費税増税、条件や使途をめぐり本格質疑

2012年5月23日 19:06
消費税増税、条件や使途をめぐり本格質疑

 野田首相が「政治生命を懸ける」としている消費税増税法案をめぐり、23日の衆議院特別委員会では、消費税率引き上げの条件や増税分の使途について本格的な質疑が行われている。民主党・馬淵議員は「あくまでも景気の回復が消費税増税の前提だ」と野田首相に迫った。

 馬淵議員「景気回復こそが消費税増税の大前提となる。しっかりと景気回復状況の確認、法律においても弾力条項というものを認識しなければなりません」

 野田首相「ご指摘いただいている経済の再生ということも、あるいは行政改革も含めて包括的な改革だと受け止めさせていただいている」

 また、低所得者対策としての現金給付制度をめぐり、野党の一部は生活必需品などの税率を低く設定する「軽減税率」を提案しているが、馬淵議員は「対策にならない」と批判し、見直しに柔軟姿勢を見せる政府の姿勢を批判した。これに対し、岡田副総理は「違う意見にも耳を傾けながら、いい着地点を目指したい」と述べるにとどめた。

 一方、自民党・茂木政調会長が社会保障をめぐる自民党の考え方を示し、野田首相に受け入れの余地はあるかただした。これに対し、野田首相は「違和感はありません」と述べ、歩み寄りの可能性を示す一方、最低保障年金などの白紙撤回要求には応じない考えを改めて強調している。