×

3浄水場で取水停止 一時35万世帯が断水

2012年5月20日 2:38
3浄水場で取水停止 一時35万世帯が断水

 利根川から取水している関東地方の浄水場から通常より高い濃度の化学物質・ホルムアルデヒドが検出された問題で、複数の浄水場が取水をストップし、千葉県の広い範囲で断水した。

 19日、千葉県にある3つの浄水場で長時間、取水が停止し、千葉県の野田市、柏市、流山市、我孫子市、八千代市で断水が起きた。

 断水が最初に始まったのは野田市で、19日午前9時半頃から水道が止まったところがあった。断水エリアは徐々に拡大し、柏市の小学校に設けられた給水所には、ポリタンクを手にした人が殺到し、長蛇の列ができた。

 一時は千葉県内で最大35万世帯余りが断水したが、19日夕方以降、浄水場2つが取水を再開し、20日午前0時現在、取水を停止しているのは野田市の上花輪浄水場だけになった。これを受け、19日夜には流山市などから水道が復旧し始めた。我孫子市や柏市などでも徐々に水道水が出るようになっている。復旧が遅れている野田市でも20日午前4時頃には水の供給が再開する見通し。

 一方、埼玉県と群馬県が原因の調査を行っている。群馬県を流れて利根川に流れ込む烏川の水に、浄水場と同様、塩素を加える処理を行ったところ、ホルムアルデヒドが検出された。群馬県などは、烏川の上流が原因の一つである可能性が高いとみて、特定を急いでいる。