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シリアで大規模爆発、55人死亡 テロか

2012年5月11日 7:59
シリアで大規模爆発、55人死亡 テロか

 シリアの首都・ダマスカスの治安施設の周辺で10日、大規模な爆発があり、ロイター通信によると、55人が死亡した。国連による調停プロセスにも深刻な影響を与えそうだ。

 爆発は10日朝、短い間隔のうちに2度起きた。ごう音と爆発の衝撃は、数百メートル離れたホテルでも感じられたほどだったという。治安機関を狙った爆弾テロとみられ、55人が死亡、372人がケガをするなど、シリアで騒乱が始まって以降、最悪の事態となった。

 ダマスカスの市民「全部めちゃくちゃに破壊された。たくさんの市民が犠牲になった」

 今回の爆発の背後関係はわかっていない。しかし、相次ぐ爆弾テロについて、アサド政権側が「反体制派のテロリストの仕業だ」と断定している一方、反体制派は「政権による自作自演だ」と述べるなど、批判の応酬が続いてきた。

 ダマスカスの市民「双方とも平和的に対話をしてほしい。我々は内戦を望んでいない」

 国連による停戦監視団の活動開始後も各地で衝突が続く中、頻発する爆弾テロは、政権側による反体制派への攻撃を再開する口実を与えることにもなりかねず、調停プロセスへの影響を懸念する声が深まっている。