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消費税増税法案 衆院本会議で審議入り

2012年5月11日 17:06
消費税増税法案 衆院本会議で審議入り

 野田首相がその成立に「政治生命をかける」としている「社会保障と税の一体改革」の柱である消費税増税法案が11日、衆議院本会議で審議入りした。

 自民党・野田毅議員「我々はそれだけ人生をかけて、政治生命をかけて、やってきているんです。従って、我々は税制改革の足を引っ張る気持ちは全くない。むしろ推進勢力であります。我々は、前に進めたい気持ちはあふれるほどあるにもかかわらず、進められないハードルがあって、すんなり進むには、残念ながら違和感は拭えません」

 野田首相「民主党と自民党の前には、大河が横たわっているように見えますが、国民は、橋をかけ、双方が歩み寄って胸襟を開いて話し合い、握手することを求めております。我々が改革の大義を同じくする限り、渡るべき川は広くなく、深いものではありません。必ず乗り越えられると確信しております。必ず一致点を見いだしてまいりたいと存じます」

 また、野田議員が「民主党・小沢元代表に消費税増税法案への賛成を取りつけているのか」とただしたのに対し、野田首相は「党議拘束は党所属議員である限り全員にかかっており、全党が一致結束して対応することを確信している」と述べた。

 消費税増税法案は、野田首相が今国会での成立に「政治生命をかける」としているが、小沢氏のグループを中心に民主党内にも反対論が根強くあり、法案の成立は見通せていない。

 安住財務相は11日、閣議の後の記者会見で「これまでの党内議論の経緯・経過、閣議決定等での決定をふまえれば、そうした反対を実際の行動で示す人は、私はいないと確信している」とけん制したが、現段階では、小沢氏は反対し続けるとの見方が有力となっている。

 小沢氏を支持する議員は11日も、司法制度への批判を強めている。小沢氏に近く、弁護士資格を持つ民主党・辻恵衆議院議員は「今回の控訴については、指定弁護士の責任は大きい」などと述べ、今後、議員立法での法律改正を目指すという。

 民主党内では、野田首相と小沢氏の直接会談で事態の打開を模索する動きもあるが、小沢氏に近い議員は「こちらは絶対に折れない」と話しており、歩み寄りの気配はない。