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ポリオ予防接種控え、27万人以上~厚労省

2012年4月24日 4:10

 ポリオの「生ワクチン」による副作用を避けて接種控えが起きている問題で、厚労省は、昨年度に接種対象だったにもかかわらず接種していない人が27万人以上に上るとの推計を明らかにした。

 厚労省によると、日本で使われているポリオの生ワクチンの昨年度秋シーズンの接種率は、春シーズンの84.2%からさらに減少し、76.2%だった。

 また、厚労省は、昨年度に接種対象の年齢に達しているにもかかわらず接種を終えていない人は、約27万3000人に上るとの推計値も明らかにした。

 このような接種控えの問題を受け、厚労省はより安全性の高い「不活化」ワクチンの導入を急いでいる。厚労省の23日の検討会では、不活化ワクチンを導入した場合の接種回数や時期など、具体的な実施方法についても話し合われ、一回0.5ミリリットルずつを4回注射する案が了承された。

 厚労省は、今月中にも不活化ワクチンを承認し、9月の集団予防接種までには不活化ワクチンの接種が始められるよう準備を進めているが、それまで接種を控えていた人の接種が集中して、不活化ワクチンの供給量が不足する可能性もあり、対策が急がれる。