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“ミサイル発射”政府の情報提供遅く、混乱

2012年4月13日 15:58
“ミサイル発射”政府の情報提供遅く、混乱

 北朝鮮は、発射を予告していた人工衛星と称する事実上のミサイルを13日午前7時40分頃に発射したものの、海に落下した。日本政府は「失敗したとの判断だ」としているが、発射に関する日本政府の情報提供の仕方は問題との指摘が自民党などから出ている。

 13日午前8時45分から、最初の安全保障会議が開かれ、野田首相は「国民への情報提供に全力を尽くす」ことなどを閣僚に指示した。しかし、発射に関する日本政府の情報提供の仕方は問題との指摘が自民党などから出ている。

 政府は当初、発射を確認すればただちに発表する方針だったが、藤村官房長官によると、政府は13日午前7時40分には、アメリカの早期警戒システムによる飛しょう体の発射情報は入手していたにもかかわらず、13日午前8時3分には、「我が国としては発射を確認していません」と発表している。その後、13日午前8時23分になって、初めて田中防衛相が会見を行い、「発射情報を得ている」と国民に知らせたが、この時には発射からすでに40分以上がたっていた。

 藤村官房長官は「当初からの対応方針だったが、一つの情報でなく、さらにダブルチェックの確認をするということで、あらゆる手段で確認をしていたところだった」と説明した。しかし、自民党・石原幹事長は「内閣官房として誤った情報、あるいは誤ったと思われる情報を流したことは、非常に禍根を残したと思う」と述べた。