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休眠口座を社会福祉に、英国で新制度開始

2012年4月5日 8:27

 日本でも議論が進む「休眠口座」の預金について、イギリス政府は4日、これを集め、「基金」として社会福祉事業などの支援に活用する制度をスタートさせた。

 イギリスの場合、15年以上預金の出し入れなどがない休眠口座の預金を集めて基金とし、失業者への職業訓練や再生可能エネルギーの普及などに取り組む非営利団体への融資に使う。口座の名義人から請求があれば時期にかかわらず返金するが、最終的に約4億ポンド(520億円以上)が活用できる見込み。キャメロン首相は4日の会見で、「これにより、社会発展のための資本がもたらされる」と意義を強調した。

 08年に関連法が成立し、準備が進められてきたが、「融資ではなく、返済の必要のない補助金として与えるべき」という声が上がっている。