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海保ヘリ墜落「木で障害灯見えにくい状況」

2012年3月30日 13:05

 瀬戸内海で10年、海上保安庁のヘリコプターが送電線に接触して墜落した事故で、国交省の運輸安全委員会は30日、樹木が邪魔で送電線の存在を知らせる障害灯が見えにくい状況だったなどとする報告書をまとめた。

 この事故は、10年8月、海上保安庁のヘリコプターが香川・多度津町沖の佐柳島と小島の間を飛行中に送電線に接触し、機長ら5人が死亡したもの。

 事故原因の調査に当たった運輸安全委員会は、事故が起きるまで飛行していた他の島の間には送電線がなく、機長らに障害物の認識がなかった他、送電線の存在に気づくために島の鉄塔に設置された障害灯が、樹木で見えにくい状態だったと推定する報告書をまとめた。

 海上保安庁は、再発防止のため、すでに飛行中の障害物に関わる航空機の運用規定などを改正している。