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震災被災の三陸鉄道、経常損失が過去最大に

2012年3月29日 21:13
震災被災の三陸鉄道、経常損失が過去最大に

 「三陸鉄道」(岩手・宮古市)の今年度決算が、去年3月の東日本大震災の津波による被害などで経常損失が過去最大となる見通しとなることが、29日に明らかになった。利用客数も過去最低となるという。

 これは、29日に宮古市で開かれた取締役会で示されたもの。三陸鉄道は、震災による地震と津波で線路や駅舎が被災し、現在は北リアス線の一部区間でしか運転できていない。

 今月末までの利用客数は28万6000人、運賃収入を含む鉄道事業収入は昨年度を6割以上下回る1億3084万円余りになると見込まれている。

 一方、関連事業の収入では、被災したレールの売り上げが2400万円となるなど、被災地支援の追い風もあって昨年度の2倍以上になったが、経常損失は開業以来最大の2億943万円余りで、18年連続の赤字となった。