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官房機密費の一部開示を命令 初の司法判断

2012年3月23日 22:06
官房機密費の一部開示を命令 初の司法判断

 官房長官の判断で使われる官房機密費の使途を開示しなかった国を相手に、市民団体が、開示しないとした処分の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁は23日、一部開示を命じる判決を言い渡した。これまで非公開だった使途の開示を認めた初めての司法判断となる。

 この裁判は、安倍晋三元首相が官房長官だった時期に支出された官房機密費約11億円について、「情報公開請求した使途の資料が開示されなかったのは違法だ」として、市民団体が処分の取り消しを求めていたもの。

 大阪地裁は23日、使途や支払い相手が記されていない一部の資料について不開示を取り消す判決を言い渡した。官房機密費は、これまでその使途が公開されたことはなく、原告側によると、使途を明かすよう認めた初の司法判断だという。

 判決を受け、国は「関係機関と協議し、適切に対応してまいりたい」とコメントしている。