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旅行問題 県警幹部、自分の判断で報告せず

2012年3月23日 13:12
旅行問題 県警幹部、自分の判断で報告せず

 長崎県のストーカー殺人事件で、被害届の受理を先延ばしにした千葉県警習志野署の担当者らが慰安旅行をしていた問題で、事件検証に関わった県警幹部が、自分の判断で県警トップらに伝えず、検証の対象にもしなかったことが新たにわかった。

 この問題をめぐっては、検証に関わっていた少なくとも2人の県警幹部が、事実を把握していながら上層部などに伝えていなかったことが明らかになっている。その後の取材で、2人の幹部は「署員への聞き取りを行い、旅行が原因で被害届の受理を遅らせたわけではないと判断し、上層部に伝えず、検証対象にしなかった」という趣旨の話をしていることがわかった。千葉県警は組織的な隠蔽(ぺい)がなかったのかも含め、再調査を始めている。

 松原国家公安委員長は23日、慰安旅行について「大変遺憾」とした上で、「千葉県警がしっかりした調査をするように指導したい」と述べた。