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韓国、北の衛星打ち上げ「国連決議に違反」

2012年3月16日 18:04

 北朝鮮は16日、来月12日から16日の間に人工衛星を打ち上げると発表した。北朝鮮は「平和目的だ」と強調しているが、韓国政府は16日午後、「弾道ミサイルの発射などを禁じた国連の決議に違反する」と非難した。

 北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会のスポークスマンは、故金日成主席の生誕100周年に際し、地球観測衛星「光明星3号」の打ち上げを発表。来月12日から16日の間に、北朝鮮北西部から南側に向けて発射されるという。

 北朝鮮は来月、故金日成主席の生誕100年という大きな節目を迎える。衛星の打ち上げによって祝賀ムードを高め、最高指導者・金正恩氏の指導力を誇示する狙いがありそうだ。

 北朝鮮は、衛星の打ち上げは平和目的だと強調しているが、韓国政府は、弾道ミサイルの発射と変わりないとの見解を示す。韓国政府は、「北朝鮮の衛星発射は、弾道ミサイル発射を禁じた国連安保理決議に違反し、朝鮮半島の平和を脅かす」と強く批判した上で、発射を中断させるため、アメリカなど関係国と協力する姿勢を示した。

 一方のアメリカは先月、長距離弾道ミサイルの発射を一時停止することで北朝鮮側と合意しており、衛星打ち上げは合意に反するとして反発するものとみられる。