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北朝鮮が実用衛星打ち上げへ、平和目的強調

2012年3月16日 14:18

 北朝鮮は16日、来月12日から16日の間に実用衛星を打ち上げると発表した。これについて、日本の外務省幹部は「弾道ミサイルの発射などを禁じた国連安全保障理事会の決議に違反している」との立場を示した。

 北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会のスポークスマンは、故金日成主席の生誕100周年に際し、地球観測衛星「光明星3号」を打ち上げると発表した。打ち上げは来月12日から16日の間に北朝鮮北西部の発射場から南側に向けて行われるという。また、「我々は平和的な科学技術衛星の打ち上げに関連し、国際的規定や慣例を円滑に守り、透明性を最大に保障する」と述べ、平和目的であることを強調した。

 北朝鮮は09年4月、人工衛星「光明星2号」の発射に成功したと発表したが、アメリカは軍事目的の長距離ミサイル「テポドン2号」の発射実験だったとみている。

 今回の発表について、日本の外務省幹部は16日午後、「国連安保理の決議に違反しているという立場だ」と述べた。また、別の日本政府関係者は「発表されたばかりなので、北朝鮮の目的については詳しく分析しないとわからない。打ち上げが予告された日までまだ日があるので、詳しく分析したい」と述べている。