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福島県知事、福島第一原発を視察 事故後初

2012年3月8日 21:42
福島県知事、福島第一原発を視察 事故後初

 福島・佐藤県知事は8日、事故の発生から初めて福島第一原発の状況を視察し、政府の「冷温停止状態」の達成宣言を批判した。

 視察は、東日本大震災から1年を迎えるのを前に、福島第一原発の状況を把握するために行われた。佐藤知事は2時間にわたって、福島第一原発1号機から4号機の外の様子や、放射性物質を含む汚染水の処理施設の状況などを確認した他、水素爆発が起き、鉄骨がむき出しになっている3号機や4号機を視察した。

 「東京電力」は、線量が比較的低い4号機の使用済み燃料プールから最初に核燃料を取り出したい考えでかれきを撤去しているが、思ったように進んでいない。

 佐藤知事は「水素爆発のすさまじさを改めて認識した。(福島県民の)不安がなくなる、これをもって収束である」と述べ、政府による「冷温停止状態」の達成宣言を批判した。福島第一原発では、政府の宣言以降も汚染水の水漏れなどのトラブルが相次いでいる。