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来年度予算案、きょう衆院を通過へ

2012年3月8日 16:27
来年度予算案、きょう衆院を通過へ

 衆議院予算委員会で8日昼過ぎ、総額90兆円規模の来年度予算案について採決が行われ、与党の賛成多数で可決された。予算案は8日夕方の衆議院本会議でも可決される見通し。

 委員会ではこれに先立って、締めくくりの総括質疑が行われた。

 自民党・小池百合子議員「都合のいい時には(民主・自民・公明の)3党合意を出し、ねぐりたくなる時は放ったらかしにする。一番問題になった部分が、高校授業料無償化の扱いでした」

 野田首相「高校授業料無償化については、これは3党の幹事長間による確認書がありました。それを踏まえて誠実に対応していきたいと思います」

 小池議員「マニフェストにしても、3党合意にしても、『言うだけ番長』では困るわけでございます。『言うだけ政党』でも困るわけでございます。『言うだけ政府』でも困るわけでございます」

 この後、採決が行われ、来年度予算案は民主党や国民新党の賛成多数で可決された。予算案は8日夕方の衆議院本会議でも可決される見通しで、東日本大震災から1年となる11日までの衆議院通過に何とかこぎつけた。憲法の規定により、4月上旬には成立することになる。

 今後は、野田首相が今月23日を軸に閣議決定を目指している消費税増税法案をめぐって、与党内の駆け引きが大きな焦点となる。民主党・小沢元代表は連日のように会合を行い、増税への反対姿勢を強めている。8日に行われたグループ所属議員との会合でも、2年半前の衆院選マニフェストで約束した天下りの禁止が「ほとんど実行に移されていない」と述べ、政権を批判するとともに、マニフェストを実行していくべきだと訴えた。

 その後、出席者から野田首相と自民党・谷垣総裁の極秘会談について質問されると、「会うこと自体は悪いことではない。しかし、責任者同士が会うということは、筋道の通った結果を示さなければならないと思う」と答えたという。

 民主党内には「野田首相と小沢氏の直接会談で解決すべき」との声も上がっており、今後、駆け引きが激しくなる見通し。