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領海警備強化 改正法案を閣議決定

2012年2月28日 22:23

 沖縄・尖閣諸島周辺の領海警備強化の重要性が高まっていることを受けて、政府は28日、遠方の離島で不法侵入があった場合、海上保安官が警察官に代わって逮捕できるようにするなどの法律改正案を閣議決定した。

 10年に尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件をきっかけに、海上保安庁は、外国漁船や不審船などに対する海上での警察権のあり方について見直しを行っていた。

 政府が28日に閣議決定した法律改正案では、尖閣諸島などの離島で不法侵入があった場合、警察官がたどり着くまでの間、海上保安官が海の上だけでなく陸上でも、警察官に代わって捜査や逮捕ができるなどの規定を設けている。また、日本の領海内で停留・徘徊(はいかい)する不審な外国船に対しては、必要とされていた立ち入り検査を行わずに、勧告に従わない船には退去命令をすぐに出せることが盛り込まれている。

 対象となる離島は、尖閣諸島をはじめ、日本最東端の東京・南鳥島や日本の最南端の東京・沖ノ鳥島などが想定されており、これらの改正案は今の通常国会に提出される。