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G20 基金強化の共同声明採択し、閉幕

2012年2月27日 13:01
G20 基金強化の共同声明採択し、閉幕

 メキシコで開かれていた、先進国と新興国によるG20財務相・中央銀行総裁会議は現地時間26日、ヨーロッパの信用不安拡大を防ぐため、基金の強化などに関する共同声明を採択し、閉幕した。

 今回のG20の最大の焦点は、世界経済のリスク要因となっているヨーロッパの信用不安の解消にどう道筋をつけるかだった。共同声明ではまず、ヨーロッパが危機の拡大を防ぐために自ら持っている基金などの充実を強く求めた。その上で、危機に陥った国が出た場合、国際通貨基金(IMF)が融資できるよう、IMFの資金基盤を強化するとしている。安住財務相もヨーロッパが努力することを前提に、IMFへ資金を拠出する考えを表明した。信用不安からの脱却に向け、大枠の道筋をつけた形だが課題も残っている。

 IMFへの資金拠出をめぐっては、アメリカが否定的な立場であるなど、G20の足並みはそろっていない。また、そもそもヨーロッパが自ら作った基金を拡充することについても、財務省同行筋は「簡単ではない」と話している。

 G20では、4月の次の会議で信用不安の解消にメドをつけたい考えだが、それまでにG20とヨーロッパがその課題を解決できるかが次の焦点となる。