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安全指針に欠陥あった…班目委員長が謝罪

2012年2月15日 21:17
安全指針に欠陥あった…班目委員長が謝罪

 国会に設置されている福島第一原子力発電所事故の調査委員会は15日、原子力安全委員会・班目委員長らからヒアリングを行った。この中で班目委員長は、これまでの国の安全指針に欠陥があったことを認め、謝罪した。

 班目委員長「今まで発行した安全指針の中に、瑕疵(かし)があったことは認めざるを得ない。原子力安全委員会を代表しておわび申し上げたいと思います」

 参考人として出席した班目委員長は、原発の安全対策などを示した国の指針が全電源喪失などの深刻な事故への対策を想定していなかったことを挙げ、指針そのものに欠陥があったことを認めた。また、原発を設置する場所などの基準を示した指針についても、「福島第一原発事故のように広い範囲に放射性物質が拡散することを前提としていない」として、「抜本的な改定が必要だ」と述べた。

 終了後、記者会見した調査委員会・黒川委員長は、原子力安全委員会について「国民の安全を守る組織としての意識が希薄だとわかった。新しい組織の在り方についても提言していきたい」と語った。