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グアム移転は普天間移設と切り離し~日米

2012年2月8日 23:31
グアム移転は普天間移設と切り離し~日米

 政府は8日夜、在日アメリカ軍の再編見直しの方針を日米共同で発表した。普天間基地(沖縄・宜野湾市)の沖縄・名護市辺野古移設という方針は堅持する一方、沖縄駐留の海兵隊のグアム移転は普天間基地移設とは切り離して日米両政府で議論を開始したことを明らかにしている。

 共同発表によると、普天間基地の辺野古への移設について、「日米両国は引き続き関与し、現在の計画が唯一の進め方であると信じている」としている。その上で、海兵隊のグアムへの移転と嘉手納基地より南にある土地の返還の双方については、普天間基地移設の「進展から切り離すことについて、公式な議論を開始した」としている。

 野田首相への報告を終えた玄葉外相は、アメリカ側と「今後、数か月間かけて詳細な議論をする」と述べた。

 また、野田首相は「抑止力の維持と沖縄の早期負担軽減に向けて、しっかり協議するように、先ほど、外相、防衛相に指示しました」と話した。

 海兵隊の移転を切り離して先行させるという今回の見直しによって、自民党・石原幹事長が「沖縄的に考えると、普天間基地の固定化の懸念は単純に考えれば高まったんじゃないか」と述べるなど、普天間基地はそのまま取り残されるのではないかとの懸念が強まっており、普天間基地移設問題の解決に向けた日本政府の努力が求められる。