×

「隠ぺい体質だ」追及に野田首相は

2012年1月31日 19:33
「隠ぺい体質だ」追及に野田首相は

 年金抜本改革の試算を公表しない政府の対応などについて、野党側は反発を強めています。1月31日の国会でも野田首相は「無責任な隠ぺい体質だ」などと厳しい追及を受けました。

 31日早朝、時刻は午前6時21分。まだ外は暗い時間帯ですが、首相公邸に車がやって来ました。中にいたのは斉藤副長官です。こんなに早く首相公邸に用事が…?

 実は野田首相、首相公邸に副長官らを呼び、国会での答弁に向けた勉強会を朝から行っていたのです。

 「読む資料は膨大ですか?」との問いに「膨大ですよ」と答える斉藤副長官。大きい袋がいるくらい参院の資料は厚かったそうです。

 そして臨んだ国会。予算委員会の開始です。議論は早速白熱のもよう。

 自民党・町村信孝議員「年金抜本改革の資料を出さない。私だって持ってますよ、この資料」

 野田首相「あの試算は一定の人たちが参考、研究のために使ったもので、それをもって新しい年金制度に向けて党の意思決定をしたわけではない」

 町村議員「あるんですよ、資料は。それを出さないんですよ。これまさに民主党の隠ぺい体質そのものだ」

 年金抜本改革をめぐり、この日も厳しい追及にさらされました。

 緊迫する国会ですが、こんな場面も…

 公明党・赤松正雄議員「そういう皆さん方でしっかりとした戦略を…時間ですか?委員長が寝てた?委員長!しっかりしてください!そんなに私の質問が子守歌に聞こえるのでしょうか?」

 え?予算委員長自ら居眠り!?

 一方、苦笑混じりにインタビューに答えるのはこの人。

 「なかなか厳しかったですねぇ…」

 主婦連合会に消費税増税などについて理解を求めに来た岡田副総理。でも主婦からの反対の声は予想以上だったのか…。

 「厳しかったなあハハハ…」

 理解を得るためまた説明に来たいと話しました。

 ところで、次の衆院選に向け動き出したのはこの人。

 「今までの制度、仕組みを抜本的にこういう方向に変えていきますよという、まさに大阪都構想の大きな方針ですね。ああいうイメージのものを各分野ごとに出して、維新の会としての船中八策を決める」

 大阪市の橋下市長は、次の衆院選に向けたマニフェスト作りに着手したことを明らかにしました。

 この橋下市長にぴたりと寄り添うみんなの党の渡辺代表も、28日の党大会にてこう語りました。

 「維新の会と我々はアジェンダ(行動計画)が同じ。一緒に行動するのは当たり前。維新の会は200名と言っている。我々は100名以上、ほとんど全部の選挙区に立てられることになる」

 橋下市長との連携をめぐっては、新党結成を目指すこの人も強い意欲を示しています。東京都知事・石原慎太郎氏です。

 「中央集権ぶっ壊すきずなは、地方と地方の強いアライアンス(同盟)がなかったらできないんじゃないですか。それをね、私は橋下さんと一緒にやろうと」

 さらにこんな言葉も。

 「坂本龍馬のような天才が、船中八策つくってね…」

 橋下市長と同じく、坂本龍馬の「船中八策」を口に。

 一方、愛知でも…

 「橋下さんから電話があって、愛知中部は大村さんがぜひ、政治塾を作って連携していただけたらありがたいと」

 大村知事は次の衆院選での独自候補を育てるために100人規模の政治塾を立ち上げると表明しました。

 そして、国民新党・亀井代表との会談ではこんな言葉も。

 「新党、そういった形のものを石原さんに早く立ち上げると発信してもらいたい。盟友である亀井代表から強く言っていただきたい」

 次々と出てきた新党の動き。そのウラには橋下市長といかに連携するかという狙いが見え隠れします。