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民主 消費税増税、2段階引き上げ案を了承

2011年12月30日 1:54
民主 消費税増税、2段階引き上げ案を了承

 消費税増税を含む、社会保障と税の一体改革をめぐり、民主党は29日夜、野田首相も出席して深夜まで断続的に協議を行い、消費税については、14年4月と15年10月の2段階で10%まで引き上げる案を了承した。

 野田首相「消費税を上げなければいけないけれども、いつかやればいいだろう。そういう議論が続いて参りました。子どもや孫のために、苦しいけれども、今決断しなければならないこと、ここから逃げるつもりはありません。今、我々が逃げたら、この国はどうなるんでしょう。私も政治家としての集大成の気持ちで、この思いを皆様にお訴えをしています。我々が背負い込んで結論を出そうじゃありませんか。少なくとも素案、これは税率と上げる時期を決めることをもって素案になりうると思います」

 会議では、消費税の上げ幅と引き上げの時期について、28日に示された原案からそれぞれ半年繰り下げ、14年4月に8%、15年10月に10%まで引き上げるという修正案が野田首相から示された。さらに、引き上げ慎重派が強く求めていた国会議員の定数削減など行政改革に取り組む方針を強調し、修正案は最終的に了承された。

 野田首相は、民主党内の意見を年内にまとめる形は整えたが、党内には根強い不満がくすぶっている。山田前農水相は「こんなことになって本当に残念だ。これ以上、(野田首相を)支えきれない」と話した。また、消費税増税をめぐっては、すでに9人が離党を表明している。

 野田首相は、来年3月までに消費税増税の関連法案を国会に提出する方針だが、今後、離党の動きが再燃する可能性も高く、引き続き難しい党運営を迫られることになりそうだ。