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首相、消費税増税で年内の党内意見集約指示

2011年12月27日 13:38
首相、消費税増税で年内の党内意見集約指示

 野田首相は27日朝、政府・民主三役会議を開き、消費税増税を含む社会保障と税の一体改革の「素案」をめぐり、民主党内の意見を年内にとりまとめるよう指示した。

 会議では、民主党内の増税反対論を踏まえ、平野国対委員長がとりまとめには「冷却期間をおいた方がいい」と述べた一方、前原政調会長は「年末にしても年明けにしても一緒だ」として、年内のとりまとめを進言するなど、幹部の中でも意見が分かれた。

 野田首相「これ(消費税増税)は先送りできない課題です。この問題は避けて通れないという、その強い思いを先ほど皆さんにお話しした。そのためには具体的に税率であるとか時期であるとかを含めて、党の意見集約を年内にまとめるように指示した」

 野田首相は27日朝、民主党の案を年内にまとめるよう指示した。しかし、政府と民主党の一致した考え方である「素案」のとりまとめについて、会議に出席した党幹部の一人は「年内には間に合わないだろう」と述べている。

 野田首相は、政府と与党の考えを、年内をメドにまとめると言い続けている。しかし、民主党内の増税反対論は全く収まっておらず、政府・与党の一致した考えを年内に打ち出すのは困難な情勢となっている。

 一方で、民主党内の増税反対派からは離党を表明する議員も出てきた。斎藤恭紀衆議院議員は27日朝、「デフレ脱却なしで増税しようとしていること、マニフェストを次から次へと破棄していること。国民との約束は守るために決起しなければいけないということで決意しました。離党ということを党に出そうと思っています」と話した。

 ただ、離党の動きは広がっておらず、民主党幹部は「次の選挙がダメだと思うからやっているんだろ」「そんな動きは放っておけばいい」と冷ややかに見ている。