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死去発表直前、金正恩氏が「大将命令1号」

2011年12月22日 13:08

 北朝鮮・金正日総書記の死去が発表される直前、後継者の三男・正恩氏が全軍に対して「大将命令1号」を出していたことがわかった。正恩氏が軍を掌握していることを示すものとみられる。

 韓国政府の消息筋によると、金総書記の死去が発表された19日正午の少し前、正恩氏は朝鮮人民軍全軍に対し、訓練を中止してすぐに所属部隊に復帰するよう命じる「金正恩大将命令1号」を出したという。金総書記の死去による混乱などを防ぐ目的とみられ、消息筋は、正恩氏が軍の指揮権を掌握していることを示すものと分析している。国営テレビは21日から正恩氏をたたえるスローガンの放送を開始し、偶像化を急ピッチで進めている。

 一方、金総書記の死去が発表された時期に北朝鮮・平壌に滞在していた韓国のNGO幹部が22日朝、ソウルでNNNの取材に応じ、その時の様子を「正午過ぎに案内人が電話を受けたが、表情が硬くなった。涙を流す人もいて、人々の表情が一変した」と語った。この後、北朝鮮を離れるまでホテルからの外出は一切禁じられたという。