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日米外相、北朝鮮情勢めぐり協議

2011年12月20日 8:26
日米外相、北朝鮮情勢めぐり協議

 アメリカ・ワシントンで19日、クリントン国務長官と玄葉外相が会談した。北朝鮮・金正日総書記の死去を受け、会談は北朝鮮情勢について多くの時間が割かれた。

 数か月前から調整されていた日米外相会談だが、金総書記の死去をまともに受けたタイミングになった。昼食を挟んで異例の約2時間にわたった会談の後、両外相は今後も頻繁に連絡を取り合い、北朝鮮をめぐる情報を交換していくことを強調した。また、日米韓の3か国や、6か国協議のメンバーである中国やロシアとも緊密な連携が必要との認識で一致した。さらに、玄葉外相が、アジア太平洋地域の安定に向け、日米に中国を加えた3か国対話の立ち上げを提案し、クリントン長官もこれに同意したという。

 アメリカ政府にとって最大の懸案は北朝鮮の核問題で、暴発や拡散を防ぐためには「まずは平和的な権力の継承が必要」との考えがある。今週にも核問題をめぐる米朝直接協議が行われるとみられていたが、少なくとも北朝鮮が喪に服している間は協議開催は困難との見方が広がっている。

 アメリカ政府は、中国やロシアとも連携しながら北朝鮮を安定に導いた上で何とかコントロールしていきたい考えだが、今後の見通しは全く不透明な情勢。