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国会の事故調査委員会が初懇談

2011年12月9日 0:05

 福島第一原子力発電所事故の原因究明と検証を行うため、国会に設置された事故調査委員会が発足し、8日、委員による初めての懇談が行われた。

 行政や原子力業界などから独立した立場で事故の真相解明と再発防止策を検証することを目的に設置された国会の事故調査委員会は、学者や弁護士、ジャーナリストら民間の有識者10人の委員で構成されている。

 8日の初懇談では、各委員から真相究明に向けた決意表明が行われた。

 黒川清委員長(医学博士、東大名誉教授)「日本は失敗から学ぶのか。学ばなければ進歩がないと国民が直感的に感じている。皆で英知を極めてどう応えられるのか。しばらく眠れないというくらいの思い」

 事故調査委員会は、国会議員による国政調査権の発動を要請できるため、これまで公開されてこなかった「東京電力」や経産省の原子力安全・保安院のデータなどを基に、より踏み込んだ調査が可能になると期待されている。委員は、今月中に福島県を訪れて現場の声を聞くことから調査を始め、半年後をメドに報告書をまとめる方針。