×

汚染水浄化後に海に放出 東電が計画

2011年12月8日 14:12
汚染水浄化後に海に放出 東電が計画

 「東京電力」は、福島第一原子力発電所に地下水が流入し続けていることを受けて、放射性物質を含む汚染水を浄化した後、海に放出する計画を立てていることがわかった。

 福島第一原発の建屋には、一日に約200トンから500トンの地下水が流入している。東京電力は地下水が混入した高レベル汚染水を浄化して循環させ、原子炉の冷却に使っているが、処理しきれないものは貯水タンクにためている。東京電力はタンクの増設などで対応してきたが、敷地面積が足りなくなってきたことから、来年3月にも許容量を超えるとみている。このため東京電力は、汚染水を法定基準以下に浄化処理した上で海に放出することを計画しているという。

 この計画に対し、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の幹部が8日、東京電力に抗議文を手渡した。全漁連は、低濃度とはいえ、汚染水を海に放出すれば、水産物への風評被害は避けられないとして、汚染水を海へ放出しない対策を講じることを求めた。これを受け、東京電力は「海洋へ放出するかどうかも含め、今後の取り組みを検討したい」と話している。