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高放射性廃棄物めぐり抗議、3万人集結 独

2011年11月27日 15:00

 「脱原発」を決めたドイツで、フランスで再処理された高レベル放射性廃棄物をドイツ国内に再び輸送することに、激しい抗議行動が続いている。

 この高レベル放射性廃棄物は、ドイツの電力会社がフランスの「アレバ」に再処理を依頼したもので、ドイツ北部・ゴアレーベンにある中間貯蔵施設に輸送する計画。

 警察は、約2万人態勢で警戒しているが、沿線では「反原発」団体が激しく抵抗している。

 「福島のような事故はどこでも起きる」-ゴアレーベン近くの街・ダンネンベルクでは26日、地元の農家がトラクター400台を動員し、大規模な抗議集会を開いた。福島第一原発事故で被害を受けた福島県からの参加者も含め、約3万人が「脱原発」を訴えた。

 福島県から参加した女性は、「未来の子供たちのために今立ち上がり、原子力のない世界をつくるために全身全霊をかけます」とスピーチ。また、福島県の酪農家は「日本も声を上げていかないとだめだ。福島は全部駄目なんだから。これからは行動しないと駄目だと思う」と語った。

 さらに、ドイツ北部・ハーリンゲンでは、約3000人が3キロにわたって、線路の上に徹夜で座り込みを続けている。放射性廃棄物への抗議行動は一層激しくなりそうだ。