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宮内庁長官、皇室典範の課題を首相に伝える

2011年11月25日 13:38
宮内庁長官、皇室典範の課題を首相に伝える

 宮内庁・羽毛田長官は25日、先月、野田首相に対し、安定的な皇位継承などについて、現行の皇室典範には制度的な課題が残っていると説明したことを明らかにした。

 羽毛田長官は、先月5日に野田首相の元を訪れ、現行の皇室典範の下では、女性皇族は天皇や皇族以外と結婚すると皇族の身分から離れる規定になっていて、将来的に皇族の数が減少していくとの懸念を伝えたという。陛下の初孫の眞子さまが先月、成人されたこともあり、宮内庁は今後の安定的な皇位継承に危機感を抱いていた。一方、「女性宮家」の創設などの具体的な提案はしていないという。

 藤村官房長官は会見で、女性宮家の創設について「政府として具体的な検討に入っているわけでない」と話した。その上で、「安定的な皇位継承を確保するという意味では将来の不安が解消されておらず、政府としても国民各層のさまざまな議論を十分に踏まえながら検討していく必要がある」との認識を示した。