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まだまだ○○を許さない終盤国会

2011年11月22日 20:19
まだまだ○○を許さない終盤国会

 21日、震災復興に向けた第3次補正予算が成立しました。しかし重要法案はまだまだいろいろ残っています。一段落とは言えず、予断を許さない状況です。

 21日に行われた参院本会議で「TPP交渉参加に向けてあくまで国益の視点に立ってTPPについての結論を得ていくこととしており、予断を持たないということでございます」と、TPP問題についてこう答えた野田首相。終盤国会もまだまだ予断を許しません!

 そんな中、16日にはこんな催しがありました。そこにはタキシード姿の野田首相が…!

 野田首相「こういう格好していることで不思議だなと思う方がいらっしゃるかもしれません。場末のマジシャンみたいですが、森会長を前にごあいさつをさせていただくこと誠に恐縮でございます」

 あれ?自民党の森元首相と民主党の野田首相が仲良く握手?

 そう、実は先週早稲田大学出身の国会議員が集結。その名も「国会稲門会」!野田首相によれば「先だって衆議院の本会議場で森元首相から呼び止められました」とのこと。なんと、カメラはそのときの様子をとらえていました!肩をたたいて野田首相に話しかける森元首相。野田首相は「お前、ソウルに日韓首脳会談に行ったときに、韓国の稲門会のみなさんと会ったろう。だったら国会稲門会何があっても来るよな」と、森元首相に言われたんだそうです。大学の先輩には逆らえませ~ん。

 野田首相の挨拶が続きます。

 「国会の状況はもうねじれてちょっといろんなことありますけれども、早稲田のOBがしっかり意見交換をして、みんなで国益のために行動することもあっていいのではないかと…」

 ん?これってまさか大連立の呼びかけ!?

 「…って、別に大連立じゃありませんよ」

 あぁ~ビックリした!でも、年末の政界は毎年予断を許さないんです。

 さて、なぜか一人タキシード姿だった野田首相。実はこのあとブータン国王をお招きしての宮中晩餐会(ばんさんかい)に出席するためだったんです。そんなブータン国王、その翌17日の国会演説は胸を打つものでした。

 ワンチュク国王「私自身、押し寄せる津波のニュースをなす術もなく見つめていたことを覚えています」

 「仮に、このような不幸からより強く大きく立ち上がることができる国が一つあるとすれば、それは日本と日本国民である。私はそう確信しています」

 「私は、我が父とその世代の者が何十年も前から日本がアジアを近代化へと導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時、開発途上地域であったアジアに自信とその進むべき道への自覚をもたらし、以降、日本の後に続いた世界経済の最前線に躍り出た数多くの国々に希望を与えてきました。日本も過去も、そして現在もリーダーであり続けます」

 「他国であれば、国家をうち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆さまは、最悪の状況下でさえも、静かな尊厳、自信、規律、心の強さをもって対処されました。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう」

 日本が忘れていたものを思い起こさせるスピーチに拍手はなりやみませんでした。

 そしてブータン国王夫妻は日本をあとにしました。

 一方、そんな中、自民党は18日の党十役会議で、山岡消費者担当相について、今の国会で問責決議案を提出することを確認しました。

 さらにTPP交渉参加問題では…

 「民主党の外交政策の失敗、これに尽きる」

 17日の自民党本部での講演にて、TPPについて厳しく批判するのは、小泉進次郎議員。さらに話は続きます。

 進次郎議員「自民党だったらもっと早く参加決断をしていて…。参加決断したら情報はフルに入ってくるんですからなぜそういう方向の批判を自民党はしないのか」

 えっ?

 進次郎議員「民主党によるTPPは反対です、でも自民党が与党になったら批准します、やります、こんな論理、国民に通用するわけないじゃないですか」

 批判の矛先は自民党~?この問題、自民党内でも予断を許しません。

 一方、参院本会議では自民党・猪口邦子議員が野田首相を追及です。

 猪口議員「初代専任の男女共同参画大臣として、私は自民党の古さを感じます」

 えぇっ!?じ…自民党!?

 「民主党だろ!」のヤジに猪口議員は

 猪口議員「あっ、すいません。民主党の古さを感じます!」

 言い間違いで思わず自民党批判。こちらもある意味、予断は許しません…?。

 震災の復興費用などを盛り込んだ第3次補正予算が成立。12月9日には会期末を迎える臨時国会ですが、復興庁を設置する法案や国家公務員の給与削減法案など重要法案で与野党の溝は埋まりませんでした。

 終盤国会はまだまだ予断を許すことができません。