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開業医と勤務医「収入同程度に」政策仕分け

2011年11月22日 16:42
開業医と勤務医「収入同程度に」政策仕分け

 国の重要政策について議論し、方向性を提言する「政策仕分け」は、3日目の22日から医療や介護、年金など社会保障をテーマにした議論が始まった。22日の議論では、開業医に比べ、救急や産科などの勤務医は負担が多い割に給与が低いため、離職率が高く、医師不足につながっている問題が取り上げられた。

 仕分け人・玉木雄一郎議員「みんな、お医者さんですよね。同じお医者さんなのに、何でそもそも診療報酬が違うんですか」

 仕分け人「結局のところ(厚労省が)正しいサンプリングを取っていない。実態をちゃんととらえて、診療報酬の効果とか、お医者さんの待遇状況を見ているんですか」

 厚労省側「今のご意見は今後、中医協(=中央社会保健医療協議会)で反映していきたい」

 仕分け人「問題意識はほとんど同じという中で、なぜスピード感がないのかを議論している」

 議論の結果、仕分け人9人中6人が来年度の診療報酬改定では「総額を据え置くべき」とした他、中・長期的には開業医と勤務医の収入を同じレベルにすべきなどの提言がまとめられた。

 一方、公共事業のあり方についても議論され、国交省から、財政事情が厳しいため、このままでは37年以降、一部の社会資本の維持管理が賄えなくなるとの試算が示された。議論の結果、「新規投資は厳しく抑制し、民間資金の一層の活用を図るべき」などと提言された。