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国益損ねるならTPP交渉不参加も~首相

2011年11月15日 13:14
国益損ねるならTPP交渉不参加も~首相

 国会で15日、参議院予算委員会が開かれ、野田首相はTPP(=環太平洋経済連携協定)について、国益を損ねる場合は交渉に参加しない可能性に言及した。

 自民党・山本一太議員は、野田首相が民主党内の慎重派に配慮して「TPPの交渉に参加する」と明言しなかったことをめぐり、「海外と国内で言っていることが違う」と野田首相の姿勢を追及した。

 山本議員が「国益を損ねるという場合には交渉に参加しないという選択肢もあるということですね」とただしたのに対し、野田首相は「何が何でも100%入る、とにもかくにも何でも、ということではない」と交渉参加を前提としない可能性に言及したが、曖昧な答弁に終始した。

 一方で、鹿野農水相は「私は交渉参加を前提とするものではないものと、こういうふうに理解している」と答えている。

 また、山本議員は、野田首相がアメリカ・オバマ大統領に対して「全ての物品・サービスを交渉のテーブルにのせる」と発言したとアメリカ側が発表し、日米間で見解が食い違っていることを追及した。野田首相は、アメリカ側に訂正を求める考えのないことを示した。

 山本議員「アメリカ側が発表した報道資料によると、野田首相が『全ての物品およびサービスを貿易自由化のテーブルにのせる』と、『貿易自由化交渉のテーブルにのせる』と述べたと書かれている。そんなことはオバマ大統領には一言も言っていないと、こういうことでしょうか」

 野田首相「一言も言っておりません」

 山本議員「事実と違うんだったら、ちゃんと訂正を要求してください。抗議してください」

 野田首相「事実ではないということが明らかになったということで、私はそれをもってよしというふうに思う」

 TPP交渉参加をめぐり、野田首相の歯切れの悪い答弁が続いている。