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熊本の小学校に災害用井戸を設置 九州初

2011年11月13日 15:08
熊本の小学校に災害用井戸を設置 九州初

 熊本・甲佐町の甲佐小学校に、災害時に使うための井戸が設置された。大規模災害で断水した時に避難してきた人たちの生活用水を確保する井戸として指定されており、こうした井戸が九州に設置されるのは初めて。

 3月の東日本大震災では、停電や施設の損壊などにより水の供給が停止。飲料水はすぐに救援物資として届けられたものの、トイレや風呂、洗濯などに使う生活用水の確保には時間がかかった。

 そこで、万一に備えて、災害時の避難場所となる小学校に井戸が設置された。1分間に約10リットルの水をくみ上げることが可能で、ポンプのハンドルが軽く、子供でも簡単に操作できる。児童からは「地震の時に役立つと思った」という声が聞かれた。関東では約400か所に災害用の井戸が設置されているが、九州では初めてだという。

 甲佐町・奥名克美町長は「いざ何時でも地域の人たちがこの井戸を活用していただけたらいいなと。安心、安全の方向につながっていくのではないか」と話した。甲佐町では、町内の少なくとも5か所に設置することを検討している。