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TPP賛否待ったなし!野田首相の決断は?

2011年11月8日 19:44
TPP賛否待ったなし!野田首相の決断は?

 先週、G20(=20か国・地域)首脳会議(=サミット)に出席するためフランス・カンヌを訪れた野田首相ですが、今回のサミットはヨーロッパの経済危機、特にギリシャの債務問題をめぐる動き一色!ヨーロッパ各国の首脳は対応に追われていました。そんな中、参加各国との首脳会談に望む野田首相ですが、イギリスのキャメロン首相との会談では…あれ?キャメロン首相、まだ到着してない…遅刻ですか?

 安住財務相「背が高いよねぇ」

 野田首相「キャメロンさんね」

 安住財務相「オズボーン財務相も(背が)高いから…」

 な~んて会話する2人ですが、ま~だ現れません。そしてようやくキャメロン首相が到着し、会談スタートです。

 そして、次の映像は…今度はドイツのメルケル首相との会談のはずですが、もしかしてまた、こちらでも野田首相、待ちぼうけ、ですかぁ?

 メルケル首相「I’m running!(走ってるのよ)」

 野田首相、苦笑いするしかないサミットデビューです。

 とはいえ、野田首相は、2010年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げ、来年の通常国会に関連法案を提出する考えを今回、G20の場で明言。財政再建に向けた決意をいわば“国際公約”として約束したわけです。

 ところが週明け、野田首相を待ちぼうけ、いや失礼、手ぐすね引いて待っていたのは野党・自民党です。野田首相が“国際公約”した形となった消費税の増税について自民党・茂木政調会長は「(民主党は)4年間は、消費税は上げる必要がない、こういうふうに主張されてこられました。国民の皆さんに信を問うのが筋だと思いますが、総理いかがですか」などとして、法案成立前の解散総選挙を求めました。しかし、野田首相は「法案は出します。実施時期等もいろいろ検討して法案の中に書き込んでいきますけれども、その前に当然実施をする前には国民の信を問うということは、基本的な姿勢として変わりません」と述べ「来年の通常国会に提出する関連法案には税率引き上げの時期などを明記する」、そして「解散総選挙はあくまでも法案成立後に行う」と強調しました。

 そしてさらに!野田首相を待ち受けていた問題が!そう、TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加をめぐる問題です。それについて野田首相は4日「(TPP交渉参加問題は)いずれにしても最終的には私の政治判断が必要になってくると思います」と、交渉参加にむけて強い意欲を表明しました。週末のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)を前に、10日にも記者会見し方針を示したい考えです。

 週明け、この問題はいよいよ議論が大詰めです。7日、民主党・仙谷政調会長代行は講演で「農協さんが1000万人の(反対)署名を集めたとおっしゃっている」「農協はそこで、農業の再生や振興のために何をされたのか」と、慎重派を厳しく批判し、TPP交渉には早期参加表明が必要だと訴えます。

 一方、慎重派の議員らは野党各党も含めて140人以上が集結し、APECでの参加表明に反対する決議を採択です。国民新党・亀井代表は「(コメ市場開放問題で)70%の支持率の細川政権、あっという間につぶれてしもうたでしょ」「細川さんの亡霊が今また覆っておるような感じがする」と、述べました。果たして野田首相はどのような決断を下すのでしょうか。