会計検査院は、昨年度の国費の不適正な使途について検査結果をまとめ、７日、野田首相に報告書を提出した。指摘された金額は過去２番目に多い額だった。

　会計検査院は、昨年度の国費の使途について４２８３億８７５８万円の無駄遣いがあったという検査結果をまとめた。東日本大震災の影響で検査項目が大幅に減ったにもかかわらず、過去２番目に多い金額だという。

　この中で、原子力発電所を円滑に設置するための「周辺地域整備資金」のうち、計画中の原発の積立金６５７億円が「必要ない」と指摘された。これは、福島第一原発の事故の影響で着工の遅れが見込まれるためで、会計検査院は安全対策などへの有効利用を図るよう求めている。