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雇い止め訴訟、日航に20万円支払い命令

2011年10月31日 22:08
雇い止め訴訟、日航に20万円支払い命令

 「日本航空」で勤務していた契約制の客室乗務員の女性(27)が「不当に契約を打ち切られた」と訴え、慰謝料などを求めた裁判で、東京地裁は31日、上司が退職を勧めたことについて一部違法と認め、日本航空に対して慰謝料20万円の支払いを命じた。

 元客室乗務員の女性は「業務には落ち度がなかったのに、執拗に(しつよう)に退職を強要された」などとして、「契約を更新しなかったのは不当だ」と訴えていた。これに対し、日本航空は、女性が規則違反の色のマニキュアを塗ったことや、乗客の靴にスープをこぼしたことなどから、「女性には適性がないと判断した」と反論していた。

 31日の判決で東京地裁は、「契約を更新しなかったことは不合理とは言えない」として女性の主張を退けたが、当時の上司が「いつまでしがみつくのかな」「自分で身を引くのが美学」などと執拗に退職を迫ったことについては違法性を認め、日本航空などに慰謝料20万円の支払いを命じた。