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バンコクで大潮ピーク、大規模決壊などなし

2011年10月30日 1:43
バンコクで大潮ピーク、大規模決壊などなし

 タイの首都・バンコクでは29日、大潮のピークを迎えた。中心部での大規模な被害はなかったものの、周辺部での浸水は広がり続けている。

 29日朝の満潮を迎えたバンコクでは、王宮周辺などチャオプラヤ川沿いの中心部で浸水した。川の水位は堤防の上限まで2センチに迫ったが、大規模な決壊などは起きず、通りにあふれた水は数時間でいったん引いている。あと数日は潮位の高い状態が見込まれていて、依然として警戒が続いている。

 一方、バンコクの北部などでは、中部・アユタヤを洪水に巻き込んだ大量の水が南下を続けている。タイ政府の洪水対策本部が設置されているドンムアン空港は周囲が完全に水に囲まれ、対策本部は29日、他の地域への移転を余儀なくされた。洪水の拡大に打つ手のない政府に対し、市民はいらだちを募らせている。

 政府に手詰まり感が漂う中、浸水地域は広がり続け、市民の不安とストレスはピークに達しようとしている。