×

リビアで新たな国造り本格化、一方で課題も

2011年10月23日 1:49

 リビアの反カダフィ派・国民評議会は、23日にも全土の解放を宣言する見通し。内戦の完全終結を受けて新たな国造りが本格化するが、カダフィ派との戦いに集められた民兵の処遇など課題も残されている。現地から富田徹記者が報告する。

 8か月にわたって内戦状態が続いたリビアでは、全土に散らばった武器の回収と軍の再編成が復興に向けた喫緊の課題となる。元最高指導者・カダフィ大佐の息子が率いた精鋭部隊の基地があった場所は、新生リビア軍の訓練所となっていた。カダフィ派の軍が残した武器を集めて軍を再編成し、新兵の訓練に使うという。

 国民評議会・アブドルジャリル議長は23日、全土の解放を宣言する見通し。また、ジブリル暫定首相は、憲法など新たな政治体制を決めるための議会選挙を8か月以内に行う考えを示した。カダフィ体制の下では、政治や軍の組織はほとんどがカダフィ大佐の親族などの支配下にあったため、新たな国の仕組み作りはまさにゼロからのスタートと言えそうだ。